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ケース16:どんなに腹が立っても高裁の和解勧告は蹴り飛ばすな!

弁護士・ニューヨーク州弁護士 畑中 鉄丸(はたなか てつまる) 氏

今回の悩める経営者:株式会社スーパー・チアフル 代表取締役 安村やすむら安雄やすお(34歳)
相談内容

 先生、おかしいじゃないすか! 和解した方がいい、ってどういうことなんすか!

 安心して下さい! 勝ってますから。それに勝ちますから。

 てゆうか、一般ピーポーの私が、弁護士である先生になんでこんなことを言わなきゃならないんですか? 普通、逆でしょ。とにかくムカつきます。これがムカつかずにいられますか!

 一審は先生のおかげで勝訴しました。それは感謝します。先生は、「なんか、ためらい傷がやたらめったら残るし、歯切れが悪いし、控訴した上で高裁でももう1回くらいやってくれって感じのすっきりしない判決だし、どうも喜べないな」なんて、浮かない顔だったのも覚えています。

 2年近くかかった裁判の末の大勝利でしたよ。判決をもらったときは、嬉しくて嬉しくて、先生と朝まで飲みましたよね!覚えてますよ。私も、嬉しくって、パンツギリ1枚姿で、大騒ぎでカラオケではしゃいでましたから。

 ところがですよ。あの相手の会社、控訴してきやがった。でもね、こっちは勝ってるんですよ。高裁で事件続行ってなった瞬間、先生は途端に厳しい見立てしか言わなくなるし。

 前回の裁判期日で、和解を勧告してきた裁判官の話も分かりますよ。「一審で勝っているのは分かるが、証拠も十分でないし、我々としても不可解な点があると考えている。まあ、これ以上あれこれほじくり返しても時間と労力の無駄ですから、解決金2000万円払って水に流すのはどうか。1億円の請求から考えればメリットがあるでしょ。強くお勧めします。よく考えて下さい」ってアホなこと言いやがった。

 あの裁判官は、ダメですね。和解なんか一蹴してください。大丈夫、安心してください。絶対勝てますから! 先生、ここはとにかく強気で明るく行きましょうよ!

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