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議論は尽くした、女性活躍推進へ行動のとき

米マーサー シニア・パートナー、マルチナショナル・クライアント・グループ・グローバルリーダー パトリシア・ミリガン氏

 組織・人事コンサルティングの世界大手、米マーサーはこのほど、企業における女性の活躍に関する包括的なグローバル調査をまとめた。When Women Thrive Business Thrive (WWT)~女性が活躍するとき、企業も持続的に成長する~と題するこのレポートは、日米欧など13カ国・600社を対象に実施。調査の結果、サポートスタッフを除く女性社員の比率は35%と低く、2025年時点でも40%までしか上昇しない見通しである。世界や日本国内で、さらに女性が活躍するには何が求められるのか。同社のシニア・パートナーで、多国籍企業を主要顧客とするマルチナショナル・クライアント・グループのグローバルリーダーを務めるパトリシア・ミリガン氏に聞いた。

退出を余儀なくされる「サンドイッチ世代」

パトリシア・ミリガン Patricia A. Milligan

シニア・パートナー、マルチナショナル・クライアント・グループ・グローバルリーダー<br>

グローバルマーサーを統括する15人のエグゼクティブ・リーダーシップ・チームの1人。マーサーではCMO(チーフ・マーケット・オフィサー)やタレントサービス部門のグローバルリーダーを歴任し、2015年7月から現職。また、世界経済フォーラム(ダボス会議)におけるグローバル・アジェンダ・カウンシルを務める。マーサー入社前より25年以上にわたり人事領域のサービスと変革に携わり、2012年には米コンサルティング・マガジン社のトップ25コンサルタントに選出されている。 パトリシア・ミリガン Patricia A. Milligan シニア・パートナー、マルチナショナル・クライアント・グループ・グローバルリーダー
グローバルマーサーを統括する15人のエグゼクティブ・リーダーシップ・チームの1人。マーサーではCMO(チーフ・マーケット・オフィサー)やタレントサービス部門のグローバルリーダーを歴任し、2015年7月から現職。また、世界経済フォーラム(ダボス会議)におけるグローバル・アジェンダ・カウンシルを務める。マーサー入社前より25年以上にわたり人事領域のサービスと変革に携わり、2012年には米コンサルティング・マガジン社のトップ25コンサルタントに選出されている。

――女性比率の向上は企業のイノベーションや顧客満足につながるという多くの調査結果があるにもかかわらず、実際の女性活躍推進は道半ばのようです。10年後の2025年でも女性比率が40%にとどまるのはなぜでしょうか。

 まず、この数字はマーサーの予測ではなく、調査対象企業が回答した階層ごとの採用や昇進、退出の男女比率といったデータを集計して算出したものです。女性の比率が低位にとどまる理由としては、第一に採用の段階で格差があることが挙げられます。今日の状況ではプロフェッショナルなレベルの階層に、男女が同じ比率で入ってきているかというと、必ずしもそうではありません。

 さらに重要な問題は、上位のポストに就く段階で退出する女性がまだまだ多いということです。なぜ、上位になるほど、女性が退出してしまうのか、退出を防ぐにはどういう点を配慮すべきなのか、我々のようなコンサルティング会社が関与して考えていく必要性があることを意味しています。

――役員クラスにあたるエグゼクティブ階層では、女性の退出率が10%と、男性の8%を上回っています。上位階層で女性の退出率が高い傾向はどのような理由からでしょうか。

 ポジションの上昇に伴い女性の退出が増えるという結果は、ある程度予想されたことでした。なぜなら、上位ポストに就く年代が、ちょうど出産や子育ての時期と重なり、家庭と仕事の両立を難しくするからです。子どもを育てることは大きな責任を抱えることです。また、この時期は自分の親が老齢となり、世話をする必要にも迫られるため、両方の面から大きなプレッシャーを受けることになります。米国では「サンドイッチ世代」と呼ばれ、問題となっています。

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